血清や血漿中でエクソソームに含有され、比較的安定して存在するmiRNA は、がんの非侵襲的診断や治療効果のモニタリングの新たな分子マーカとして期待されています。キアゲンでは、核酸精製から次世代シークエンシング(NGS)による包括的なプロファイリング、デジタルPCR(dPCR)、機能解析までmiRNA 解析に関わるツールをトータルでご提供しています。
FFPE組織、細胞培養液、血液、エクソソームなど、さまざまな試料に対応したキットをご用意しています。詳しくはリンク先よりご確認ください。
リキッドバイオプシーに最適化された、わずか1 ngの全RNAからでも高いマッピングを実現するmiRNA用NGSライブラリー調製試薬です。ゲル抽出不要なのでライブラリー構築が簡便で、多施設間での一貫したプロトコル構築にもご利用頂けます。
過去の研究では、マイクロアレイや qPCR との比較はされておりますが、次世代シークエンスで重要なライブラリー調製キットの精度、定量性などの評価はあまりされていません。本論文では、ヒト血漿、ヒト血清、マウス脳組織、および約 950 の合成 miRNA を対象に QIAseq miRNA Library Kit を含む 4 種類のライブラリー調製キットの評価を行いました。以下が検証の結果になります。
キットA | キットB | キットC | QIAseq | |
シークエンスバイアスの軽減 | △ | △ | ✖ | △ |
アダプターダイマーの阻害 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
miRNAのリード割合 | 〇 | ✖ | △ | 〇 |
hY RNAの阻害 | ✖ | ✖ | ✖ | 〇 |
ワークフローの簡便性 | 〇 | △ | △ | 〇 |
検証の結果、QIAseq miRNA Library Kit はヒト血漿、ヒト血清、マウス脳組織の miRNA-seq において最適なライブラリー調製試薬の一つであると示唆されました。
Coenen-Stass A M L, Magen I, Brooks T, et al: Evaluation of methodologies for microRNA biomarker detection by next generation sequencing. RNA Biol. 2018;15(8):1133-1145. doi: 10.1080/15476286.2018.1514236
NGS によるRNA-seq の方法論やがん・感染症を中心としたトランスクリプトーム解析の重要性を中心に、miRNA-seqに関連する情報が満載です。是非、ダウンロードの上、ご参照頂ければ幸いです。
大規模コホートに最適なmiRNAシークエンス用のライブラリー調製試薬選択において重要なポイントを野島先生よりご講演頂きました。是非、ご視聴下さい。
血液などの体液を用いた疾病診断(リキッドバイオプシー)の研究開発が加速している。その解析標的のひとつとして、細胞外小胞およびそれに含まれるmiRNAの研究は世界的に進捗している。本邦では、2014年から5年間、NEDO/AMEDの委託を受けて「体液中マイクロRNA測定技術基盤開発」事業が実施され、どのようなことが血中miRNAで診断できるのかの知見が着実に蓄積されていると同時に、微量miRNA計測技術の開発も活発化している。本講演ではこれまでのヒト血清miRNAの解析結果をレビューし、今後の課題を共有したい。
次世代シーケンシング(NGS)は、多様なマイクロバイオームを解き明かす鍵となっています。特に微生物ゲノムで、多くのお客様にご利用頂いているQIAseq FX DNA Library Kitをご紹介します。日本マイクロバイオーム・コンソーシアム(JMBC)にて公開されているヒト糞便のマイクロバイオーム・プロファイリングのための標準操作手順(SOP)に関するオンデマンドウェビナーを是非ご覧ください。
QIAseq FX DNA Library Kit は、酵素法に基づいた簡便なライブラリー調製試薬です。3 ステップのシンプルなプロトコールにより、ラン間の誤差を最小限にします。本キットは、24 または 96 サンプルフォーマットに対応しており、QIAseq Unique Dual Index Y-Adapter Kits と組合せることで最大384 サンプルのマルチプレックスを可能にします。(イルミナシークエンサー対応)
本ウェビナーでは、日本マイクロバイオーム・コンソーシアム(JMBC)にて公開されているヒト糞便のマイクロバイオーム・プロファイリングのための標準操作手順(SOP)を確立する上で行われた研究のオンデマンド配信をご紹介します。ライブラリー構築の工程に関しては、酵素法による QIAseq FX DNA Library Kit が取り上げられています。
演者:Dr. Dieter M. Tourlousse 国立研究開発法人産業技術総合研究所
ウェビナー言語:英語
新型コロナウイルス全ゲノム解析、薬剤耐性菌の検出、インフルエンザウイルスまたは都市型のメタゲノム解析への活用方法など、最新の活用事例をリストにしました。是非、ダウンロードの上、ご参照頂ければ幸いです。
本製品は、ライブラリー修飾用の増幅プライマーと磁気ビーズを利用します。修正したライブラリーが規定量で結合したビーズから特殊な溶出バッファーを用いて回収することにより、モル濃度を均一にします。約4 nMにノーマライズされ、バランスのとれたライブラリープーリングおよびIlluminaフローセル上での最適なクラスタリングを実現します。